●第二日目
あいにくの曇り空。
しかし、Jona Sun には昨日の貯金で他チームよりもバッテリーに余裕があります。
曇りのためか各チームともペースダウン。
そして、9時を過ぎ5番目に入ってきた見覚えのある車…「なんかJona Sunみたいな車が来るねぇ」「うん似てるねぇ」まさか37番手からスタートしたJona Sunがこんなに早く戻ってくるはずがない、そう思っていたのがBS-1での生放送開始にあわせ
るかのようにJona Sun は、放送で見る限り1番目に戻ってきたのです。
「みんな曇りだからノロノロ走ってたんで、Jona Sun はバッテリーが余ってるって聞いてたんで、驚かそうと思ってみんな追い越してきちゃいました」とファーストドライバーの加賀谷さん。
この日はこんな嬉しいハプニングもあり、無事5周を終え、この日も早々とレース終了1時間前の4時に31位でレースを終えました。
●第三日目
今日までノートラブルでレースを続け、グリッドも少しづつ上がり順調に最終日を迎
えました。
この日も快晴、さらに今日は明日にむけてバッテリーを残す必要はありません。
「今日はレースをしよう」この一言でバッテリーが空になるまで本気で走ることにな
りました。
昨日までとうって変わってペースを上げ、2時には6周を終え運命の7周目へと入っていきました。予定では3時過ぎに戻ってくるはずです。
それにあわせて、ピットにあるMTBでコース横の側道を走ってJona Sun を迎えに行きました。
しかし、約7〜8km走りJona Sun に会った時、期待していた加賀谷さんの笑顔はなく、悲痛な顔の加賀谷さんが「バッテリーがやばいんだ。引っぱるからロープ持ってきて」その一言でいま来た道を全力で引き返し、ピットへとむかいます 。運の悪いことに無線もこの周回ではまったく効かなくなっていたのです。
「ロープ! Jona Sun が止まりそうなんで、牽引用のロープを下さい」コース越しに何度か叫びます。
やっと状況がおかしいことに気付いたメンバーが側道にやってきました。
ロープをもってまた全力でMTBを飛ばします。メンバーもみんな必死に走ってJona Sun を迎えにいきます。
一方Jona Sun はもう7kmというところでバッテリーが上がり、加賀谷さんが一人で押します。そして約5km手前の地点でMTBとJona Sunが合流。
必死で引っぱる加賀谷さん、連日の徹夜作業と暑さで集中力が切れた瞬間Jona Sun を
中央分離帯のブロックに激突させてしまいます。しかし4時までにゴールしないと1周減算のペナルティーになってしまうので、そんな事は気にしていられません。
やがて走ってやって来たメンバーとも合流します。 しかし、Jona Sun を引っぱるこ
とのできるのはドライバー一人です。
みんな必死で応援しながら走ってきます。
「3・2・1・0…これ以降のゴールは認められません」皮肉にもゴールまで100mあ
まり、ちょうどJona Sun のピット前でタイムリミットになってしまいました。
チームメンバーの女の子達は、みんな目を真っ赤にして泣いていました。
この日のJona Sun は6-1の5周、3日間で15周を走り終えました。