意見26: タオル、手袋、機械類などの用品類に関しては「なぜ、何の為に」という説明が充分になされなければ理解され難く、納得してもらうのは難しいのではないでしょうか?
山本 : ごもっともです。このような機会でもなければ、なかなかじっくりと説明する事もありませんでしたからネ・・
まず、タオルと手袋は選手権大会の運営の手助けをしていただく為の企画です。これがあるお陰で参加料や入場料が低く抑えられていますし、関連企業に無理な協賛をおねだりしなくても済んでいます。企業の収益の上がっている時代なら比較的協賛広告も集めやすかったと思いますが、現在はあまりおねだりが過ぎると嫌われかねない為このように自分達でカンパしあうという図式が出来ました。しかし、だからといって大会の予算を切り詰める努力をしていないわけではありません。昨年度の大会でも比較的資金を切り詰めてスリム化が進んでいる事も事実です。  また、機械類というのはシャンプーマシンの事だと思いますが、これは事業として収入に結びつくものではありません。会員の皆様が高齢になっても現場に立っていられるように、少しでも美容師の労働環境を改善しておきたいと云う長期展望が根底にあります。いつか遠くない将来、美容室には当たり前のようにシャンプーマシンが設置されるようになるはずです。機械が苦手な先生方もいつか当たり前のようにスイッチポンと・・笑
そして一人営業の先生方が高齢になっても楽しく仕事が出来るようになりますョ・・・(笑)  ですから仕事が好きで一生現場に立っていたいと願う先生には特にシャンプーマシンをお勧めしていた訳です。組合が特注する事で価格が2/3に抑えられました。導入されたサロンからは感謝されているはずです。今年の3月末で一応キャンペーン期間が終了し、次回があるかどうかはこれからの評価に委ねられるところです。 私個人としては次回の募集が実現して欲しいと思っていますが。

意見27 : 船頭多くして船山に登る・・と云う諺がありますが、根本的に「性」の異なる女性の中では話をまとめるのに苦労もおありでしょうが、熟慮を重ねた上でのトップダウンは、時には絶対に必要である、との認識は持っていますので、焦らず、腰を据えて頑張って下さい。納得した事には協力します。
山本 : ご協力に感謝します。特に女性だからという意識は持った事がありませんが、みんなが仲良く力を合わせれば1500人の力は凄いパワーを発揮すると信じています。ただし、同業者同士が納得して同じ方向を向く為にはかなり強烈な意識改革が必要かも知れませんが・・・

意見28 : 別に報酬に疑問や不満を持っている訳ではありませんが、役員の皆様方の報酬はどの位でしょうか? 一般の会員が気になりつつもなかなか聞けない質問です。
山本 : 私の報酬についてのみお答えしますね。秋田県の理事長としての報酬は月額2万5千円(年俸30万)です。この他に全美連の理事として委員会その他の活動に対する連合会からの年俸も同じく30万円です。俗にいわれる業者からの特別な報酬などというものは絶対にありませんからご心配なく(笑)。

意見29 : 「美容AKITA」の平成18年4月号で2005取り組みプラン2「プロのプライドをもつ」内容を読んで組合員の為の講習にはライセンスプレートが無いと入場が出来ないとの事、類々、人の道徳的な文句が掲げられていますが、組合費を納めているにも・・・?講習は受けられないとは一方、疑問に思いました。
山本 : ライセンスプレートは全組合員に配布しているものですから組合費を納めているのに講習を受けられないという事はありません。加入して間もない方でまだライセンスプレートを持っていない方などはもちろん受付で対応しますからご安心下さい。この事を私が打ち出したバックボーンには今後は非組合員の方達にも魅力のある講習会を企画し、組合に入るメリットを作り出そうと考えているからです。組合に入っていると有意義な講習に参加出来る・・。そんな魅力を作り出したいのです。
5月にはさっそくYosh Toya氏>のスーパーセミナーが実現しました。

意見30 : 超多忙を極める理事長に要望するのは少々胸が痛みますが、年に1回でも良いですから「支部めぐり」をして欲しい。やはり、じかにお会いして生の声を聞けたら・・!?  組合組織というものが身近に感じられ、目に見えてくるのでは・・と思います。
山本 : 意見1と重複しますが、できる限り支部にも顔を出したいと思っています。その時は是非いろんな意見を聞かせて下さい。

意見31: 組合員がだんだん少なくなって来ています。新しい組合員さんを加入させる何かあるといいと思います。
山本 : 全くその通りですネ。最近連合会の会議でもその事が大きなテーマになっています。美容師の免許制度や業務独占の権利も組合が組織を挙げて守り続けている事をまず知ってもらう事も必要かも知れません。もし組合の加入率が下がって国の法制度に対する発言力が弱まってしまえば、規制緩和の大義の元に美容師免許が廃止され、やがては誰でも美容の仕事が出来るようになります。お客様の安全や薬液に対する専門知識の無い者が仕事をして大きな事故を引き起こし、美容師の信頼を失ったら・・など、不安な事を考えればきりがありません。規制緩和で業権を失った多くの産業が、大きな流れの中で苦労を強いられているのは説明するまでもありません。また、<結核・てんかん・トラホーム・その他の皮膚疾患・・>と謳われているように美容師は消費者の健康に対して、ことのほか神経を使っている職業です。国家資格を取得した美容師の職域を守る事は消費者の健康を守る事でもあります、その為にはすべての美容師が組合に加入して力を合わせなければ将来が無いという事をもっとみんなが考えるべきです。
理由はともかく組合に加入してもらわなければなりません。そこで今取り組んでいる事のひとつがスーパーセミナーなのです。
魅力のある講習を組む事で組合に加入するきっかけを作ります。この事を通じて非組合員のサロンの皆様が変わってくれたら良いのですが・・・。みんなが力を合わせて組合加入率100%を目指して・・・よろしくお願いします。

意見32: 技術者の先生ばかりでなく環境問題やアレルギー対応の勉強や接客の勉強、これからの経営の勉強でも良いのではないでしょうか? いつものお客様のスタイルをつくるのには外国のスタイリストの先生はあまり参考にはならないような気がします。
山本 : まず最初の技術以外の講習会の件ですが、新年経営講習会などで他分野の講習は取り組んでいます。これからも更に充実させるように頑張ります。次に、外国のスタイリストの仕事があまりお望みではないようで残念なのですが、国内の講師の仕事はディーラーやメーカーが容易に組めるので敢えて組合が力を入れなくてもその気になれば情報は手に入ります。私が今回海外の一流と評価されている技術者に期待しているのは流行や小手先の技術ではなく、本物と感じられるプロの仕事と哲学なのです。国内だとか海外が問題ではなく、どんな仕事をしてきたかによるのです。日本の美容師と根本的に違う事が幾つかありますが、大きな違いの一つは完全歩合給とチップ制度の国の美容師はプロの質が違う事を理解しなければなりません。勉強を怠ればすぐにお客が減る、すなわち収入が激減するリスクの中で生活をかけて稼げる技術者は甘くないです。そのシステムが日本に向いているかと云えばNoですが、そんな国の技術者から学ぶ事も少なくないのです。そして決定的な事を申し上げれば、今、日本の技術者は技術も感性も素晴らしく成長した事は確かです。しかし我々が日々使っている技術や理論そして薬液のほとんどは欧米の文化である事を忘れてはなりません。文化や歴史はどんなにうまくコピー出来ても奥の深いところまで理解するのは大変です。日本の技術者が海外の技術者の前で堂々と技術論や感性の事を語り合えるようになったのは最近の事なのです。勉強する気持ちさえあれば海外の技術者からでも吸収する事は沢山あるはずです。
最後に付け加えるとすれば、美容師の仕事は音楽や絵画と同様に言葉が話せなくても良い仕事は理解出来る、美容師だけが感じる共通言語があります。もっと広い目で栄養補給をして下さい。もちろん国内の優秀な講師も物色中ですヨ・・・。

意見33: 国家試験の試験委員の中に美容学校の先生がいらっしゃるそうですが不公平ではありませんか?
山本 : 意見7と一部重複しますが、試験委員の任命権は組合にはありませんので過去のいきさつは分かりませんが、ご指摘の通り秋田県の場合、試験委員の中には美容学校の先生が居られます。私の個人的な見解としては、神聖な国家試験の審査に教育現場の担当者が加わる事は絶対にやめるべきだと思います。将来的にはこの件は修正されるものと考えています。

意見34: 社内検定及びハートフル美容師についてですが、個人の勉強にはなると思いますが、営業としては、特別つながっていかない様に思えます。料金も、もう少し下げていただけたら勉強する人も、もっと増えるのではないでしょうか?
山本 : まずハートフル美容師養成講習の料金の事からお答えしますが、確かに安い費用ではありませんがこれは通信教育の費用や講習費がかなりの額になっていて組合組織への手数料はほんの僅かである事をお伝えしておきます。しかし既に全国で3000名程の受講があり当初の目標人数を超えている事から多少の価格交渉をし、それによって生まれた財源を使い資格を取得した方達へのフォローアップをするべく動いております。一般の消費者に向けてのハートフル美容師の情報発信は全国で着々と進められております。
次に社内検定やハートフル美容師の制度が営業に繋がらないと云う意見についてですが、これはみんなが取組んでそれぞれのサロンの特色、得意技となるように努力を重ねる必要もあります。もちろん組合全体でも資格を出すだけでなくそれを広めて営業にプラスの効果を生み出すように進めていくつもりです。

意見35: 月一回の集金に合わせて配布する品々を送って欲しい。
山本 : ごもっともです。できる限り配慮するようにしますが、急ぎの場合等無理をお願いする場合もあるかも知れませんのでその節はご了承下さい。

意見36: 以前東京の方で美容師をしていた頃は(かなり前ですが・・)国保の中に美容師保険(名称は定かではないです)みたいなのがあって、収入に関係なく保険料が一律、当時で月3000円くらいだったような気がします。今後秋田県の美容組合ではそういった組合員にとってメリットのある国保とかは無理なのでしょうか?
山本 : これは美容師国保の事だと思います。実際にこれはとても魅力のある保険で、3年前私が理事長を拝命した時に真っ先に調べた事をお伝えしておきます。現在この保険の恩恵を受けているのは東京都のみです。これが発足した当時全国に希望を取ったらしく、その時に手を上げたのが東京都だけだったそうで、今では都内の美容師だけが恵まれている・・と、内心悔しい思いをしているのは私だけではないはずです。今から参加は?・・と聞いてみたものの、東京以外に認める予定はなさそうです。46道府県が団結して東京に加入させて・・ってお願いしてみようと思ったのですが、笑われて終わり・・・!!。まぁ、しばらく美容師国保はお預けかと思います。でも、最近の規制緩和がどの方向に展開するか分かりませんので、もしかすると美容界に追い風が吹くかも知れません。それに付けても組合加入率が現在のように少ないようでは相手にされなくなりますので、ここでも会員増強がポイントになりそうです。

意見37: タオル等の販売がありますが品質の良い物を出していただきたいなと思った事がありました。
山本 : この意見は毎年理事会でも指摘される事です。タオルの仕入れ価格は器材商組合のご協力で、格安のものを提供していただいている事をまず最初に報告しておきます。つまり皆様が購入して下さっている価格には選手権大会への個人協賛の額が上乗せされています。もう少し上質のタオルを選ぶ場合は協賛の金額が目減りするか販売価格が高くなってしまう為、品質が許せる範囲の物を選んでいる事をご理解下さい。その中でも高品質の物を探す努力はこれからも続けていく事にします。


以上が現段階(2006/6月)での意見集です。
重複した質問、政治的な質問等は割愛させていただきました。

なお、アンケートの集計結果はこちらに公開してあります。